2026年7月18日掲載
強圧政治に慣れて民主主義を忘れることの恐ろしさ
中国にしても北朝鮮にしても、国民はいつも国家権力から見張られていて生活に息が抜けない。とくに言論、思想については国の意向に沿わないと収監される。誰もが国のいうことに異論のない状態でいればよいということだ。ちょうどこのような独裁的な国のありようを危惧している時、同じ日に二つの新聞記事が目に付いた。
ここまで来たトランプ政権の蛮行
一つ目は、7月14日の日経新聞で、「ホワイトハウスの記者協会は、11日にトランプ政権がニューヨーク・タイムズの記者たちに連邦大審院への召喚状を出したことを非難した」と報じた。召喚状を受け取ったのは、「新しいアメリカ大統領専用機は安全保障上に欠陥がある」という記事を書いた記者たちで、報道機関への脅迫であるといっている。
さらにこの件をFBIではなく、ホワイトハウスが直接、捜査を指揮したとしていて、慣行から逸脱している、とも非難している。マスコミにまでトランプ政権は統制をかけてきていると言ってよかろう。自由主義国家であるはずのアメリカが、ある一方でこんな事態も生じさせている。
アセアンの対ビルマへの態度変更
二つ目は、アセアン(ASEAN)非公式会合へのビルマの軍事政権の外務大臣出席がある。12日にビルマのティンマウンスエ外相が21年のクーデター以降初めて出席した。これまでは参加を認めてこなかった。ビルマと中国が急接近している友好関係の影響かもしれない。アセアンの軍事政権への態度の変化に、私の知っている民主化運動を進め民主化実現を望むビルマ人たちは、アセアンの姿勢を疑い始めている。
二つの事態変化のもたらすもの
トランプ政権の自分本位のそれもトランプ個人の気分、性格により国の方針を左右している危険を感じる。さらにアセアン非公式会合へのビルマ軍事政権の外相出席は、アジアの一層の軍事化の容認と日本の高市政権の武器輸出などの軍事化協力との合力となって政治の不安定化を加速するだろう。トランプ政権のマスコミ牽制の強化、アセアンの対ビルマ軍事政権への宥和の次に来る姿勢から目を離せない。それぞれ二つの記事が力、権力に対して後退しているからである。
2026年7月16日 記
