2015年5月13日掲載
夜間中学校を御存知ですか?
—今は来日の外国人など—
山田洋次監督の映画にもなって、わが国では戦後、昼間働き、夜学ぶ義務教育の段階の中学校がありました。夜間中学生が、多い時は1950年代でした。
当時は80校を越え、約5000人ほどが学んでいました。
時代とともに生活が安定して中学生の労働力が必要なくなり、生徒数も減ってきました。
山田監督の映画は、下町を舞台にしていて、これを残すことで労働と教育を再考させるものでした。
それが今までは、労働力として来日した家族や外国人が通うように様変わりしています。ところで昨年の5月現在、義務教育を修了していない人が通う夜間中学校は8都府県に31校あって1849人が在籍していると文科省が報告しました。29%が60代以上、10代、20代が各15%、日本人は351人、外国籍は1498人で81%となります。
時代とともに夜間中学校の利用のされ方も変わりました。労働力の移動、国際化によって外国人の対象者が増えたのです。
教える言語の問題、習慣の習得などいろいろと課題があります。31道県はまだ未設置です。設置要望をどう受けとめていくのか。
山田洋次監督の映画の主張は新しい社会面の要求として受けとめられなければなりません。
2015年5月12日 記