2018年11月19日掲載

高齢社会のひとつの形、
三浦雄一郎さんのアコンカグア(アルゼンチン)挑戦と私

—評論家でなく実践者として—

 私は三浦さんに福島県猪苗代スキー場でドロフィンスキースクールを開校した時に教えていただいたことがある。当時の全日本スキー連盟のオーストリア・スキーとは異なる山足を生かしたスキー術を普及していた。小柄であったが精力的なスキー教師だった。

 それからイタリアのキロメーターランセで世界記録を出したスピード競技への参加など活発に活動した姿から目を離さずにきた。

—5年ごとの計画を実行—

 もともと北海道大学の理系に進み、父親も農林省の役人で写真家という家系で知的な環境にあった。

 日頃から科学技術、医学に基づく計画を立ててきた。富士山大滑降の時に風洞実験で風圧を経験したりしている。このところの3回のエベレスト登頂には息子の元スキー・モーグル五輪代表の豪太さんも随行し、医師として介添えしてきた。今回はアルゼンチンのアンデス山脈の7千メートル近いアコンカグアへ86歳の挑戦で90歳のエベレスト登頂の里程標となる。私たちの身の回りにも年齢にとらわれないスポーツ・武道愛好家は多数いる。それぞれ食生活、体調管理に留意している。

 しかし世間に名前の知られた人として、高齢者の代表という位置づけとして考えたり、知的、身体的に努力し目標を達成しようとする人は多くいる。

—私も挑戦者—

 私も74歳で週2回から3回は剣道を楽しむ。この夏には1リットルの水を稽古中に飲み尽くすほどの酷暑であった。

 帰宅してマッサージ機を使って筋肉をほぐしたり、ストレッチで疲労回復を心がけた。一つの課題としては七段の全国審査を通ることを設定している。栄養摂取などで家族の配慮がなければ続けられない。この他に来年の大学での光悦の講義への準備もある。年齢にとらわれない生活、人生を実行している日日である。

2018年11月12日 記