2018年3月31日掲載

儒教のもつ残念な一面

—韓国の4人目の大統領逮捕—

 去年の朴、今年の李という2人の大統領経験者の汚職容疑の逮捕は、利権絡みです。自分の大統領職を悪用した罪状です。それというのも家族、一族、親類を大切にする儒教の教えが一人の出世に群がる結果といわれています。

 むかしのこと、韓国では煙草を年上の人の前では吸わない、といった規律も聞いたことがあります。その国の国柄として、ある面では美風といえる年長者への敬意、権力、権威への同調も逆に出ることもあります。

 情報公開、民意の尊重を基本とする民主主義は機敏に結論を出せない“まどろっこしさ”もあります。儒教の求める哲人政治・堯舜の政治は現在では不可能です。強引な権力者の一人よがりの政治が米国のトランプ、わが国の安倍、北朝鮮の金といった人人の指導で行なわれ始めています。それぞれの国事情があります。とくに韓国は儒教の影響が残念な形であらわれてます。

 時代は独裁的な傾向を残したまま、あるいは再び独裁を求め始めているのでしょうか。

2018年3月23日 記