2018年3月9日掲載

ここらで政治は人間主義の発想を!

—「女性」、「女性」を越えて—

 わが国の女性議員が、国、地方で外国と比べて少ないので一定数を女性に割り当てる、という考えが出てきました。私はこれに反対です。何よりも形式が前に出て、中身がないからです。

 何のための定数確保か、という原理がわかりません。女性の見方で政治をつくりかえる、ということでしょう。しかし男性でもそれはできます。想像力があります。身障者の声、子どもの声、女性の声、働く人の声、それぞれを代表する、といって立候補する人がいます。この人たちが忠実にそれを履行していれば、代表は務まっているはずです。逆に女性議員でも問題意識がなければ、男性と同じです。形式、外形で判断する近視眼的な発想といえます。それよりも人間として性、立場、環境に配慮した政治家を評価するべき時です。人間、人間主義という幅広い見方、発想には宇宙、国際、自然、国、個人を包み込んだ要素があります。

 その視点で考える訓練を積み重ねることでゆとりのある、堂堂とした品格ある態度が生まれてきます。

 今年は人間を問い続ける一年、特に政治にそれを求めたい。

2018年2月10日 記