2025年6月14日掲載

酒の番組が多すぎないか

 ラジオを聴くことが多いので、テレビは習慣としては見ることはない。

 連続ドラマなどは、とても付き合えない。そんな中で新聞の番組表を見ると、酒にちなんだ番組が各局競い合っている。こんなに酒番組が多いのは、社会の傾向なのだろうか。酒に酔って現実から逃避するとか、結論を先延ばしにするとか。普段の自分ではなくなれる、魔術を自分に掛けるようなものだ。テレビで番組を提供するのは酒造会社などであろう。売りたいから。

 しかし健康面から見ても、酒を百薬の長とばかり言えない。アルコール依存症、癌などの発症がある。依存症による家庭崩壊、内科の病院に行けば酒を飲むかどうか聞かれる。女性のアルコール依存症が増えてきていることも気になる。海外では酒造会社を訴える市民団体が出てきたようだ。

 社会が自由になり、立場の上下差が薄れ無礼講が日常的になった。この事の良い点もあるが、自由気まま、放任という場面も生じている。自由にも程度、抑制が求められる。酒を自由に飲める時代であればこそ、放縦にならず自分を分かった作法を前提にしないと、身を滅ぼすことになる。

2025年6月10日 記