2018年1月11日掲載

自由と自分勝手

—強い意志力を持って—

 スマートフォンを見ながら自転車を運転する子ども、母親など。電車の中で大声で会話をする若者。それぞれが自分の世界に没入した結果です。

 他人の目、周囲への気配りのない結果です。自由を取り違えている者を叱る教育がありません。

 下手に注意すると反撃をくい、危害を加えられるから下を向いているという人もいます。世の中が小利口になって自分大切になっています。社会、世間のために注意するという気概はなくなりました。さわらぬ神に祟りなし、といった体でしょう。この欄で他人を小馬鹿にする「笑点」、相棒の体を叩く芸人の漫才が人気を博していることが「いじめ(小暴力)」の下地を作っていると指摘してきたところです。情報の発受信の仕方、限度ある芸人の笑いが、文明、文化の健康な在り方です。ところでいま日本の梅毒患者は、5000人以上ということです。性病すなわち不健康な性行為の結果です。ここにも限度、限界のわきまえが見当たりません。

 社会、学校、家庭、本人に限度、限界の感覚がないのです。本人、家庭を含め教育(緩やかな強制)を受け入れる環境がありません。どうしたらよいのか。結果を目的とし、お金を、経済を大切にする社会の行き着くところです。週刊誌にあふれる女性の裸体、男女交際の記事、すべて誰でも手に取れる店で売っています。週刊誌が購買数を獲得するための手段であり、読者が買っています。

 手軽にできる女子高生の接客アルバイト、自由を通り越した自分勝手で爛れた社会になっています。

 有名大学、同じく中高への進学を最優先にする公私教育があっても、人間を大切にする基本的な教育は時代とともに消えていってしまっています。

 いまこそ健全社会の復活が必要です。強い意志を持って不条理に注意、警告、発言していく自分をつくる時です。そんな行動の年にしましょう。

2018年1月8日 記