2018年8月31日掲載

この数字、あなたはどう思うか、男性30%、女性80%!!

—頼れる人がいる、いない—

 去年、17年に国立社会保障・人口問題研究所が調査し、8月に発表した65歳以上の一人暮らし調査。全国の平均で男性は「頼れる人がいる」30%、女性で80%という数字が出た。調査は18歳以上、2万6千人を対象にした。どうしても男性は女性に比べて、世間に慣れていないことがはっきりした。家庭と職場の往復で50年近く生きてくれば、地域、世間に不慣れなことは当たり前だ。65歳、おおむね定年の年、会社から離れて改めて人と交わることはよほど外交的でなければ苦手とする。家でテレビを観るか、図書館に行くか、パチンコ店に行くかといったところ。一方、女性は多少自由になる時間と肩の凝らない話題で友人づくりは得意とする人が多い。日日の化粧をはじめ、外向きの姿勢は生活の基盤となっている。

—男性も世話焼き好きに—

 かつての男性は人に弱さを見せない、泣き言をいわないのを美学としていたふしがあった。一家の大黒柱などと力んでいた時代だ。

 しかし今は家族も力を合わせる時代。男らしさは力こぶではなく、包容力、許す巾の広さ。そして自分から声をかけ、人の役に立つ人間をめざす。町のゴミを拾うのもよい、電車の中の空き缶を拾ってゴミ箱に入れるのもよい。これがなかなか勇気がいる。そんなところからはじめて自分から世間、社会に関わりを持っていけば世界は変わる。頼れる人を30%の人しか持たないという数字に驚くよりも、その30%を女性並みに増やす立場に自分がなる、という積極性を持ちたい。

 他人のことに目を向けて世話好きな人間になって、頼られないまでも知り合いになって挨拶を交わすくらいの関わりを持ちたい。

2018年8月27日 記