2018年4月30日掲載

芸能界の思い上がりと若者の媚び!

—有名病を直すのは難事業—

 芸能集団の一員が、自室で女子高生にキスをした、として書類送検された。女子高生が警察に訴えたという。この集団の名を使っていたオリンピック関係、福島原発関係の宣伝、出演はすべて中止ということだ。

 ということは、世の中がそれほど有名人に頼って広告して営業してきた、といえる。

 辛口評論のタレントの娘が、麻薬で逮捕されたが、そのまま番組を続けている。これも甘えである。

—知られることが目的—

 AKB48のように女性で若くて役に立てば、人気者になって、どこにいっても注目される。そんなことを希望して、予備軍を育てる教室もある。テレビに放映されたと看板に書く中華ソバ屋。テレビやマスコミに取り上げられたい若者、人、店、企業。そんな力関係から、有名人が女性にいかがわしいことをしても平気な空気が、政界、行政界をはじめ国中に広がっている。知られることの快感があるのだろうか。このところの話題、醜聞はこのことでいっぱいだ。もとより有名人に近づきたくて、男性の部屋に行くという非常識も、とがめられなければならない。

 さきにいって錯覚すなわち有名人なら少しぐらいの非常識は許されるという甘え。また有名人と近づいていって不快を経験する未熟な若者。どちらも有名病に罹患している。

—不注意、不用意のもたらす不幸—

 もう5月。肌を出す季節となる。流行とはいっても自分を守るために常識的な配慮のできる若者を育てていくべきである。なんでも若い者のいう通りがもたらす事故、事件は愚かなことである。自分を大切にする。自尊心を持つ、ということが社会から教えられてしかるべきである。芸能人の立場を忘れて、社会の中心にいるかのように思い込んだ芸能人やまとわりつく若者は増えていく。そして犯罪も増える。この有名病に効く薬はない。自省する意志力が唯一の薬である。

2018年4月26日 記