2025年9月16日掲載

ビルマ民主化の先達、スー・チ—さんの心臓病

 9月5日に、彼女の次男がメディアに披露したスー・チ—さんの心臓病。ビルマ政府は、彼女は健康だとして問題にしていない。彼女は理由なく2021年にビルマ政府に拘束されて4年になる。人権などはまったく配慮されない国であるビルマは、軍事政権の威嚇で国民を束縛して、国を保ってきた。仏教国ということもあって、従順な国民は政府に、激しい抗議や抵抗はほとんど行わない。

 世界は争い、戦争、抑圧が日常になっている。ロシアのウクライナ侵攻、ガザ地区の応酬、中国、北朝鮮の人民抑圧などは、我々を麻痺させている。加えて国内の政治動向など立ち止まって熟慮する間など無いくらいである。世界平和、人間迫害の除去などは人々の意識にはない。こんな時に戦争が自然な形で、世界を襲う。荒んで、落ち着きのない世界であれば、誰もが気づかずに戦争の波にのまれていく。過去の歴史が教えている。

 先のスー・チ—さんさんの刑務所での病気を報ずるメディアはほとんどない。国際輿論を頼りに軍事政権と闘っている彼女に、いま支える力は、細々としている。日本国憲法の言う世界の秩序維持に働くと同時に国内政争に明け暮れしている日本を恥ずかしと思う。まもなく在米のビルマ人の仲間が日本に来る。何かの対策を考えたい。

2025年9月12日 記