2017年4月5日掲載

現実と格闘するビルマ政権

—新政権は正念場—

 ビルマが国民民主連盟の政権となって一年。スー・チー氏の実質政権です。

 新政権ではスー・チー氏の大統領就任を阻む憲法改正を目指していますが、この1月に法律顧問のコー・ニー氏が射殺され、停滞しています。また2月には国連が、昨年10月からの西部ラカイン州での掃討作戦でイスラム教徒の少数民族ロヒンギャ数百人に対する無差別殺人などがあったと批難し、国際調査団の派遣を決議しました。

 ロヒンギャを不法移民とする政府方針を、国民の多数が支持していて国際社会の圧力と世論の間に入って苦しい対応が迫られています。スー・チー氏への期待が強いだけにその実行力が試されます。

2017年3月31日 記